IDの秘密

本の感想文は、苦手なんだけど。。


渋い題名ではありますが、なかなか、ありそうでなかった話です。


システムに関心のない人には、何気なくついている、バーコードのおかげで、
どれだけ日々の買い物が、左右されていたのか。。
郵便番号、社員番号、クレジットカードに、お札の番号、車のナンバー、Suicaまで。。
いろいろな、IDの*内緒話*が、書いてあるので、楽しめると思います。

すらすら、読めますよ、ああ、「バーコードを自作する」は、好きな方だけでしょうが。。

どんな経緯で

国立情報学研究所(NII 国立情報学研究所/National Institute of Informatics)
の市民講座で、情報学の講座が行われているそうです。
そのなかから、毎年一冊程度を丸善から出版しているそうで、ICタグの講義
(例えば、これかしら?平成19年度 - 国立情報学研究所/National Institute of Informatics)
を、筆者の方が担当されていて、
そこから、IDの方が関心が高いだろうという事で、この本になったそうです。


他にも、色々、経緯はあるようですが、その辺は、前書きで。。(笑)
市民講座むけ、と、言う事なのか、題材は、身近なものが沢山とりあげられています。

読んで戸惑った事

ともかく、コラムが、多いです。
本文だか、コラムだか、よく分からなくなる程、コラムが多い。。
最初は、すごく、読みにくかったですね。
もう少し、構成に工夫してもらえると、いいのになぁ、と、思いました。


コラムの内容が、濃くて、下手をすると本文より興味深い(って、本末転倒な ^^;)
くらいなので、余計に、構成の工夫が欲しかったです。


後半に、なると、慣れてしまって、違和感はなくなりましたが。。
読み返しても、平気だった。。
って、慣れの問題なのか。。丸善は、みな、こうなのか。。。

大きく三つにわかれたメッセージを受け取りました

  • IDを実現した事で、何が、変わったのか?
    • そこには、意図したもの、意図しなかったものが沢山ある事を教えてくれます。
    • 意外なまめ知識も、豊富。(笑)
  • IDを実現する技術のもつ、本当の意味
    • 技術というのは、それだけで存在する訳ではなく、経済や政治や誤解や、人間的なもので選ばれるという事がわかります。
    • それでも、どの技術を選ぶかというのには、それがもつ、特有の怖さや意味がある事も教えてくれます。
  • IDの設計者は、何を考えなければいけないのか
    • 答えは、当然かいてくれてませーーーん。(笑)

で?

面白かったです。
バーコードに関しては、昔、工場の生産管理のシステムをやっていたので、
CODE39 とか、懐かしかったぁ。w
2次元なんちゃらは、ちょうど、デンソーさんが、発表した頃でしたからねぇ。
ええ、工場のラインでは無理でした。w


個人的には、6章を中心に、5章と7章を膨らました、続編がよみたいっす!!!
*1


唯一と識別されるコードは、社会に存在する為には、必要なものですが、
それを、どう扱うかは難しいものだなぁ、と、今更ながらに考えました。
星新一 の「番号をどうぞ」は、嫌だしなぁ。。
*2


軽い感じで、読めて、色々、考える種があって、良い本だと思います。

関係ないですが

一緒にかった、これは、読むのが、と、いうか、運ぶのが大変です。。

*1:ああ、聖路加の話は、個人的にツボでした。こんど、いってみよう。。

*2:あと、今の社会保険証のカードに記載されてる、社会保険番号は。。。。